ビジネスの手土産マナー|取引先・役員への渡し方と選び方
仕事の手土産は、渡す相手が個人ではなく組織であることが多く、あとから誰かの目に触れる前提で選ぶ必要があります。取引先訪問、役員への挨拶、金額の考え方、のしの要否、社内配布までまとめました。
仕事で持っていく手土産は、個人的な贈り物とは少し性格が違います。渡す相手が個人ではなく組織であることが多く、あとから別の人の目に触れる前提で選ぶ必要があるためです。会社員として持ち歩いてきたなかで考えていることを整理しました。
取引先を訪問するとき
個人ではなく部署に渡すつもりで選ぶ
担当者に手渡す場合でも、実際には部署内で分けられることがほとんどです。そのため個包装で、常温で置いておけて、切り分ける手間がないものが扱いやすくなります。高級でも切り分けが必要なものは、受け取った側に作業を発生させてしまいます。
人数が読めないときは、多めを選ぶより「個包装で入数が分かる」ものを選びます。足りるか足りないかを相手が数えられる状態にしておくほうが、実際には気を使わせません。
渡す相手を先に決めておく
訪問前に、誰に渡すかを決めておきます。その場で一番役職が上の人か、窓口になっている担当者か。迷ったまま持ち込むと、渡すタイミングそのものを逃します。
会食を伴う訪問のとき
食事の席を用意している場合、手土産は店を出るときに渡します。席に着く前に渡すと、相手は食事のあいだずっと荷物を抱えることになるためです。相手がそのまま帰宅するのか会社へ戻るのかで、持ち帰りやすさの条件も変わります。私は日程を決める段階で確認しておくようにしています。
役員や上司に渡すとき
役員訪問では、量より格が見られます。数を減らしてでも、名前で分かるものを選ぶほうが場に合います。一方で、あからさまに高価なものは相手に気を使わせるので、私は突き抜けた金額にはしていません。
社内の上司に渡す場合は、出張や休暇の土産という文脈がほとんどだと思います。この場合は個人宛てにせず、部署に置く形にしたほうが受け取る側の負担がありません。
金額の考え方
金額に決まった正解はありません。私は次のように考えています。
- 相手が同じ立場だったときに、同じ金額を返せる範囲に収める
- 訪問の目的がお願いに寄るほど、金額は上げない
- 継続的に訪問する相手なら、次回も同じ水準を続けられる金額にする
三つ目が一番大事だと思っています。最初に張り切りすぎると、次から下げにくくなります。
のしは必要か
日常的な訪問や出張土産では、のしなしで問題ありません。私も通常はつけていません。
つけたほうがよいのは、目的がはっきりしている場面です。就任や竣工などのお祝い、長く世話になった相手への挨拶、謝罪。このときは表書きを間違えないことが重要になるので、購入する店で用途を伝えて相談するのが確実です。迷ったまま自己判断でつけるより、無地の掛け紙にとどめるか、何もつけないほうが無難だと考えています。
社内で配るとき
出張や休暇の土産を職場に配る場合、置いておくだけで成立するものが向いています。個包装で、常温で、片手で取れる大きさ。ひとことメモを添えて休憩スペースに置いておけば、全員のタイミングに合わせなくて済みます。
配って回ると、席を外している人の分が宙に浮きます。私は配り歩くのをやめてから、この問題がなくなりました。
避けたほうがよい品
仕事の場では、次のようなものは選びにくいと感じています。
- 要冷蔵・要冷凍のもの(相手側の設備が読めない)
- 賞味期限が数日しかないもの
- 切り分けが必要なホールのもの
- 香りが強く、席で開けにくいもの
- 好き嫌いが割れやすい珍味の類
このあたりを外すだけで、大きく失敗することはなくなります。
渡す場面の作法
渡す動作そのものは手土産の渡し方、いつ出すかは渡すタイミングにまとめています。仕事で使いやすい条件から品物を選びたい場合は商品一覧、場面ごとの考え方はシーンから選ぶを見てみてください。