手土産の紙袋マナー|雨の日の運び方・袋を持ち帰る理由・複数個の分け方
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雨の日は袋にかけたカバーを相手に会う前に外し、渡したあとの空いた袋はたたんで持ち帰ります。複数個を運ぶ日は大きな袋にまとめ、渡す場で相手ごとに小分けに。相手がこのあと持ち歩く場面や同じ相手へ二つ以上渡すときは、袋ごと差し出してかまいません。
紙袋そのものの扱いには、袋から出すかどうかとは別の悩みがあります。雨の日にどう運ぶか、渡したあとの空いた袋をどうするか、二つ三つ持っていく日にどう分けるか。その三つを中心に、風呂敷を使うかどうかまで含めて、私が普段どうしているかを書いておきます。
紙袋はもともと「持ち運ぶための袋」
紙袋は、店から持ち運ぶあいだに品物が汚れたり濡れたりしないようにするためのものです。この前提を知っていると、判断はかなり単純になります。運び終えたら役目は終わり、渡すのは中身だけ。これが基本形です。
出して渡すか袋ごと渡すかの線引きは、相手がその品をその場に置いておけるか、このあと持ち歩くことになるかで決まります。細かい使い分けと、出すのはいつか、それまで袋をどこに置くのかは紙袋のまま渡していいかにまとめました。ここから先は、袋そのものの扱いに絞ります。
雨の日は雨よけカバーごと渡していい?
外してから渡します。店でかけてもらった透明なカバーも、自分でかけたビニール袋も、相手に会う前に取って自分の鞄にしまいます。カバーは道中の雨を受けてきた面です。そのまま渡せば、相手の手や床を濡らします。
雨の日は紙袋が弱点になります。底が抜けたり印刷がにじんだりすると、中身が無事でも見た目で損をします。私は雨の予報が出ている日は、店でもらった紙袋の外側にもう一枚、無地のビニール袋をかけて運びます。外側は会う前に外し、紙袋から品物を出して渡す。手間は増えますが、濡れた袋をそのまま差し出すよりずっとよいと考えています。
袋の口を折り返して閉じておくのも効きます。上から降り込む分は、これでかなり防げます。
外すのは玄関に入る前か、建物のロビーなど人目につかないところです。相手の目の前でビニールをがさがさやると、その音のほうに注意が向いてしまいます。傘と袋で両手がふさがる日は、どちらの手で何を持つかを建物に入る前に決めておくと、玄関先でもたつきません。
それでも袋が雨に負けることはあります。底が波打っている、ロゴがにじんでいる。そういうときは無理に使わず、予備の袋に移して渡します。受け取る側にとっては、その袋が品物の第一印象になります。
夏や混んだ電車では、袋をどう持つ?
膝の上か足元に置き、持ち手は二本に分けて握ります。雨以外にも、道中で袋の形が変わる場面はあります。
夏は袋より先に中身が参ります。要冷蔵のものを常温のまま長く提げて歩く予定なら、品物のほうを日持ちするものに替えるのが確実です。日持ちから選び直すなら日持ち一覧が早いです。持ち手も、汗ばんだ手で長く提げるとよれて跡が残ります。駅で一度持ち替えるといくらか楽です。その程度のことで、着いたときの形はだいぶ違います。
電車で網棚に載せると、揺れで倒れますし、降りるときに忘れます。立って乗るなら、袋を体の前に回して人の流れから外す。菓子の箱は思っているより簡単に角が潰れます。新幹線でも置き場所は変えません。座席前のテーブルは倒れたときに落ちるため使わず、窓側の席なら袋を日陰になる側に寄せます。
崩れを防ぐのに一番効くのは、箱を袋の中で遊ばせないことです。袋が大きすぎるときは、たたんだ紙や手拭いを隙間に詰めて動かないようにします。箱が斜めになったまま運ぶと、中で菓子が片側に寄ります。開けたときに、それが分かってしまう。はじめから水平を保てる大きさの袋を選びます。
風呂敷は使うべき?
使わなくてかまいません。私は紙袋派で、風呂敷は持ち歩いていません。
風呂敷が生きるのは、改まった贈答や和装の場、格式のある席といった場面です。使う場合も包んだまま渡すのではなく、相手の前で解いて品物だけを差し出します。風呂敷はたたんで持ち帰るのが一般的な作法とされています。袋を持ち帰るのと同じ考え方で、包む布は相手に渡すものではない、という整理です。
ただ、風呂敷には慣れが要ります。結び目が緩む、包む向きが分からない、解くのに手間取る。差し出す直前の手元は相手がいちばん見ているところです。そこでもたつくくらいなら、きれいな紙袋のほうが落ち着いて渡せると私は考えています。
紙袋で通しているのは、訪ねる先が取引先や知人の家で、風呂敷が要るほど改まった場面が少ないからです。店の包装と掛け紙があれば、改まりはそこで足りています。逆に、相手が和の作法を大事にしている場や、式のある席では風呂敷のほうがふさわしいことがあります。どちらかが正解という話ではなく、場と相手で決まるところです。
紙袋を持ち帰る理由
袋から出して渡したときは、空いた袋をたたんで自分で持ち帰ります。理由は単純で、相手に処分の手間をかけないためです。紙袋は受け取った人にとってはごみになり得るもので、渡す側の都合で置いていくものではありません。
実際のところ、たたむ動作が入ることで渡したあとの間が自然に埋まるという利点もあります。何も持っていない手が余ると、次の話を切り出すまでが妙に長く感じられます。
一つだけ気をつけているのは、たたむのを渡した直後にやらないことです。相手がお礼を言っている最中に手元で袋をたたみ始めると、そちらに視線が向いてしまいます。私はいったん膝の上に置いて、会話が動いてからたたんでいます。
例外は二つあります。相手が「袋もいただいていいですか」と言った場合は、そのまま置いていきます。断る理由はありません。もう一つは、相手がこのあと品物を持ち歩くときです。この場合はそもそも袋ごと渡すため、手元に空いた袋が残りません。
店で会食したときも、空いた袋は鞄にしまって帰ります。たたんで椅子の下に残していくと、片づけるのは店の人です。
手土産が複数個あるとき
複数の相手に渡す場合は、一つの大きな袋にまとめて運び、渡すときに小分けにするのが扱いやすい形です。相手ごとに袋を分けて提げると、どれが誰のものか分からなくなります。
まとめて運ぶなら、どれが誰へ渡すものか、外から分かるようにしておきます。掛け紙の表書きが同じだと見分けがつきません。付箋は箱の側面か、小分けにした袋のほうに貼り、渡す直前にはがします。掛け紙に直接貼ると、はがしたあとが残ることがあります。
同じ相手に二つ以上渡すときは、袋ごと渡してしまってかまいません。二つの箱を両手で抱えて差し出すより、袋に入ったまま渡したほうが受け取りやすいためです。この場合も「袋のままで失礼します」「そのままお持ちください」と一言添えれば、雑に渡している印象にはなりません。
訪問先が二軒三軒と続く日は、渡す順に取り出せる形にしておくと楽です。次に渡す品だけを鞄の外に出し、それ以降は鞄の中に入れておく。一軒終えるごとに入れ替えれば、玄関先で袋をのぞき込まずに済みます。
人数の多い職場へ持っていく場合は、袋の持ち方より中身の個数のほうが問題になります。そちらは大人数の職場に渡すときに分けて書きました。
「袋のままでいいですよ」と言われたら
言葉どおりに、袋ごと渡します。持ち手を相手が取りやすい向きにして、「では、失礼します」と短く添えれば形になります。袋もそのまま相手の手に渡るため、たたんで持ち帰る袋は残りません。出すか出さないかをどう決めるかは紙袋のまま渡していいかに、切り出す場面ごとの違いは渡すタイミングに書いています。
店の袋が付いてこないとき
通販で取り寄せたものや、包装だけを頼んだものには、店の紙袋が付いてこないことがあります。裸の箱をそのまま持ち歩くわけにもいかないので、私は無地の紙袋を何枚か常備しています。白か紺の、ロゴが入っていないものです。
別の店の袋に入れて渡すのは避けたほうがよいとされています。中身と袋の店名が食い違うと、受け取った側が戸惑うためです。無地であれば、この問題は起きません。雨で袋が傷んだときの替えにもなるので、季節を問わず何枚か持っておくと困りません。
渡す前に、袋の中を見る
渡す前に必ず見るのは、袋の中にレシートや値札が残っていないかです。私はこれを一度やってしまったことがあり、それ以来、店を出た時点で中を見る習慣にしました。
見るのは値札だけではありません。掛け紙のずれと包装の角の潰れ、それに袋の底の紙くずも一緒に確かめます。渡す直前に気づいても直せないので、店を出たところと、訪問先の建物に入る前の二回、手元で確かめておくと安心です。
当日の段取り全体は訪問当日の流れに、差し出すときの一言は渡すときの言葉にまとめています。持ち運びやすさから品物を選び直したい場合は商品一覧をどうぞ。